松下幸之助と言えば、ご存知の通り、経営の神様と呼ばれています。
私もそういうイメージで松下幸之助を捉えていました。松下は経営の天才だから、誰かに相談したりしないで、自分で考えたことやひらめいたことを実践して、会社を大きくしたんだと。
でも、実はそれだけではない、意外な一面があったんです。その一面を知って、正直、私は結構驚きました。
意外な一面というのはこういうことです。
「確かに松下幸之助さんは、実によく部下にものを訊ねました。たいていの場合、身を乗り出し、相手の目を見て頷き、部下の話を聞く。そして、自分の分からないことがあれば、穏やかな表情で、ためらいなく訊ね返す。その簡単なことが、実に絶大な効果を発揮したのです(松下幸之助はなぜ成功したのか、江口克彦著、東洋経済新報社)」
部下の話を聞くのに、身を乗り出す、相手の目を見る、頷く、穏やかな表情で聞き返す、ですって。
経営者のあなた、人の話を聞いてますか??
あの松下幸之助が、ですよ。すごくないですか??
そもそも、中小企業の経営者なんて、人の話を聞かない人が多いですよねぇ。
と言っても、人の話を聞かない人に限って、自分は人の話を聞いていると思っていたりするので、自分だけは違うと思ってると思いますが・・・。
中小企業においては、社長のリーダーシップと行動力がないと、会社としてやっていけないですし、正直なところ、部下の話を聞いたところで役に立たないという面を否めないと思います。
だから、部下の話を聞いている場合じゃない、というのも理解できます。
ですが、あの松下幸之助でさえ、部下の話を聞いていたので、そこはぜひマネして欲しいです。
もちろん、松下幸之助がやっていたんだから、という理由だけではないです。部下の話を聞くことにメリットがあるから、ぜひ実践して欲しいのです。
どんなメリットがあるのかがわかれば、部下の話を聞いてもいいんじゃないかと思えるはずですので、最後に簡単に紹介します。
前著によれば4つのメリットがあるそうです。
⓵部下が勉強するようになる
⓶部下がやる気を出す
⓷容易に、情報を集めることが出来る
⓸訊ねる上司は、尊敬され、慕われる
経営者としては、どれも魅力的なメリットですよね?
ぜひ部下の話を聞くようにして、そのメリットを享受してください。