私はあまり目標を立てない方です。
目標があると、それを達成しようと思って、目標に縛られることになりので、なんか、精神的自由がなくなってしまうのがイヤなのです。
でも、それは目標の立て方が間違っていたんだな、ということに気付きました。
科学者である武田邦彦先生のこんな言葉で気付きました。
「人間は目標がなければ生きていけない。でも目標を達成することに意味があるのではなく、目標を置くことによって日々、充実して生きることができることに意味があるのである。だから「目標のために日々が苦しくなる」というのでは意味がない。(武田邦彦の科学的人生論 『武田先生、ホンマでっか! ?』、武田邦彦著、飯塚書店)」
覚えている範囲で私が目標を立てたのは、サラリーマンを辞めて公認会計士になると決めたときですね。さすがに、試験に合格できないと公認会計士になれないので、試験合格という目標を立てました。
さすがに、日々辛かったですね。年に一回しかない試験。落ちればまた来年という試験。試験勉強を続ける日々はとても辛かったです。
でも、その中でも日々充実感を感じていたのも事実です。それはなぜだったのか?
試験合格という目標は立てつつも、目の前の勉強に日々集中していたからです。試験に合格するために、どうすればいいかを考えて、これだと思ったことを日々実践する、というのを繰り返していました。
試験合格という遠い目標は掲げつつも、目の前の一歩一歩に注力していたのです。
なので、武田邦彦先生のこの言葉にも、とても共感できました。
「自分で決めることができず「向こうから来るもの」を目標にしてはいけない。自分ができることに力を注ぎ、向こうから来るものは気にしない。試験を受ける時、勉強は一所懸命やるけれど、点数は気にしない、あるいはお店を大きくしようとするのではなく、毎日お客さんに喜んでもらえるように心がける。それがよい目標の立て方だと思う。(同著)」
まさに”自分ができることに力を注ぎ、向こうから来るものは気にしない。試験を受ける時、勉強は一所懸命やるけれど、点数は気にしない”というところですね。
経営者だと、今期の売上目標だったり、利益目標だったりを設定することもあるでしょう。会社をまとめ、方向付けをするには必要なものです。それはそれで重要なことです。
でも、目標に追われて、日々苦しいようなら、目標の立て方をちょっと変えてみたらどうでしょうか。
”どうすればお客さんに喜んでもらえるか”という目標です。