まさか、と思うでしょうが、アメリカは同盟国を見捨てることがあるんです。というか、見捨てたことがあったのです。
アメリカはベトナム戦争の時、同盟国であった南ベトナムを見捨てている。結果、北ベトナムが攻勢を強め、北ベトナムが南ベトナムを吸収する形で南北ベトナムは統一され、社会主義国家が誕生することになった。
日米同盟が強固だから、日本の安全保障は大丈夫、と思っていた私はとても驚きました。
(もしかしたら、日本も見捨てられるんじゃないか・・・)
中国やロシアの脅威、北朝鮮もあるし、最近では韓国も敵国化している。そんな中で日本がアメリカから見捨てられたら、どうなるのか・・・。
いやいや、見捨てられる訳にはいかない。見捨てられないようにしなくてはいけない。じゃあ、日本がアメリカから見捨てられないためにはどうしたらいいのか?
著書の中で著者の江崎先生が、米軍の元情報将校から聞いた話として、米軍の幹部の教本ともなっている、陸軍戦略大学教授のハリー・サマーズ大佐の「The New World Strategy: A Military Policy for America’s Future」という本の内容として、こんなことを紹介している。
「米軍が日本を助けに行くためには、最低でも次の三つの条件が必要だ。
第一に、日本を助けるためには自分の息子や父親が戦死するのもやむをえないとする、アメリカの世論の圧倒的な支持。
第二に、実際に日本を救援できるだけの米軍の兵力と補給の確保。とくに米軍の救援を可能とする日米両国軍の緊密な連携。
第三に、何としても日本を助ける必要がある、そう日ごろからアメリカ国民を説得するアメリカ政府、とくに指導者の存在
(知りたくないではすまされない ニュースの裏側を見抜くためにこれだけは学んでおきたいこと、江崎道朗著、KADOKAWA)」
私のつたない情報では、第二の日米両軍の緊密な連携は保たれているし、第三については安倍首相とトランプ大統領との関係を考えれば、問題ないように思える。
一番の問題は第一のアメリカの世論の圧倒的な支持だ。こればかりは、今の私には、よくわからない。
話しが戻るが、米軍元情報将校の話として、以下の内容が続いている。
「日本側がアメリカ側に懸命に働きかけ、それに成功して初めて日米同盟はいざというときに機能するというのが、冷戦後の米軍幹部の基本的な考え方なのだ」
日本からアメリカへの懸命な働きかけができているのか。できていると期待を込めて、思いたい。
さらに言うと、「米軍は自国の軍幹部に対して一九九五年から、「たとえ同盟国であってもその国が自分の国を自分で守ろうとしなければ助けに行ってもムダだし、見捨てるしかない」「条約というものは、それが国益に適うときには、守るべきだ」と教えていたのだ。(前述著)」
ちょっと恐くないですか?自分の国を自分で守ろうとしなければ、見捨てるしかない、と米軍が幹部に教えているんですよ。
我が自衛隊、自衛隊員は日本を守ろうとしているのは重々承知しています。ただ、法律の問題や予算の問題で、十分守り切れるのか、という疑問もあります。
ましてや、マスコミや野党は、自衛隊を毛嫌いしているし。果たして、大丈夫なのか。
すぐに、米軍に助けてもらうような事態が起こるとは考えにくいけど、いざというときのことも考えておかないといけないよな。
つっても、政治家でもない私にできることは、こういうことを知った以上、地道に周りの人に知らせていくことしかないけど。
いやー、知れば知るほど、日本の将来が不安になる。